2021/08/25 22:14



 たまに祖父の手伝いをしていた私ですが、高校に入るまでは特に農業について興味はありませんでした。
 そんな私が、農業の道に進むきっかけとなったのもまた、祖父のおかげでした。
 高校に進学してしばらく後、高校生活について行けず、人間関係にも悩んでいたも私は、いつしか不登校になっていました。
 特に夢や目標も無く、自分の部屋から出ることもない日々が続きました。そんなある時、祖父がみかん山へ誘ってくれました。私は、外へ出たくなく嫌だったのですが、祖父なりに気分を変えて欲しかったのでしょう。何度も誘われるうちに、私もみかん山へついて行くことにしました。
 久しぶりに、太陽に照らされ祖父とみかんの作業をしていると、なんだか今までの悩みがちっぽけに感じました。
 それから、何度か祖父とみかんの作業をするうちに「この仕事がしたい!」と思うようになりました。ついに、自分の夢が見つかった時でした。